2009年4月22日 CD「LUSH LIFE」リリース

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4月22日(水)に、新しいリーダーCDがリリースされました。

「ラッシュ・ライフ/LUSH LIFE」小島のり子
What's New Records (WNCJ-2196) 2,800円(税込)

お近くのCDショップ等でも(無かった場合は注文できます)、
ライブの時でも、もちろんamazonでも購入できます。

JAZZ LIFE誌 2009年6月号に、インタビュー記事が掲載されています



スタンダード・ジャズをこよなく愛し吹き続けている小島が、
やはりこれも愛し続けてやまない日本酒の中から7銘柄をピックアップ。
それぞれの持つ味わいの素晴らしさと名称のユニークさを音で表現しようと試み書き下ろした、
ライフワークの「名酒シリーズ」オリジナル曲集。

名酒シリーズのオリジナル曲を集めてレコーディングしようと思ってから2年、飲んではイメージを書いて、飲んで直して...すぐにできた曲もありましたが、推敲に時間がかかった曲もありました。
お酒の味わいと、銘柄をイメージして作っていった曲ですが、もちろん単独のジャズ・チューンとしても楽しめるように、自分らしさも味わっていただけるように作ったつもりです。

収録は、いつもお願いしているミュージシャンと、巨匠連にお願いしました。
大口、二村の両ピアノと、ショータさんは、やはり凄いです。平らなCDが立体的な音になりまくっています。お馴染みのメンツも、もちろん素敵な演奏を繰り広げてくれました。楽しんでいただけたら、嬉しくおもいます。どうぞ宜しくおねがいいたします。


収 録 曲

1. I Hear A Rhapsody (by Gerge Fragos& Jack Baker)
2. Bridge In The Afternoon/獺祭 磨き三割九分
3. For Better Days/開運 特別純米
4. When The Moon Hugs The Shore/月の井 純米吟醸無濾過
5. Hototogisu〜The Water Clock/ほととぎす〜大七 純米きもと
6. The Shade Of Wisteria/藤のかげ
7. Seven Ways To A Kiss/七田 純米無濾過
8. Mythic Goblin/温羅 無濾過生原酒
9. Lush Life (by Billy Strayhorn)
10. Crane Is Fling In The Dream/鶴齢 純米吟醸

*2〜6曲目。小島のり子(fl)山口友生(g)大口純一郎(p)澁谷盛良(b)水口泰邦(d)。
*1と、7〜10曲目。小島のり子(fl)二村希一(p)鈴木克人(b)小山彰太(d)。

*1.と9.以外はわたしのオリジナル。






メンバーのプロフィール


小島のり子(flute)

愛し続けて止まない日本酒。それぞれの持つ味わいの素晴らしさと名称のユニークさを音で表現しようと試み、何年かかけて曲を書きためていました。その中から7曲をピックアップしたこのアルバムは、わたしにとって「名酒シリーズ」オリジナル曲の集大成と言えるでしょうか。
楽しんでいただけたら、とても嬉しく思います。
===
フルートの持つ木管の暖かさ、透明感、伸びやかな音を大切にしつつも、そこにジャズならではのグルーヴ感と力強さを併せ持つごきげんなプレイが持ち味。オリジナル曲も多彩、ライブ・ハウスを中心に演奏している。また、ブラジル音楽系のミュージシャンとも数多く共演している。
リーダーCDは「Easy Come Easy Go」「春の如く」「ノリノート」。参加CDは、平田王子「オルフェのサンバ」、菊地成孔「Degustation A Jazz」、鈴木桃子「Makin' Music Makin' Love」、他。


山口友生(guitar)

12歳の時ギターを手にする。学生の時、ジョージ大塚バンドで演奏活動を開始。その後、山口真文バンド、小野研二バンド等に参加、また多くのボーカリストの伴奏を行う。
1990年頃から、アコースティックギターを手がけ、ボサノバはもちろん、ジャズをアコースティックギターで弾くという新境地を開拓している。
世界的にも数少ない「フィンガーピッキングのアコースティック・ギターによるJAZZ」を追求するギタリスト。メロディックなアドリブ、繊細なコード感覚、美しい音色は他に類を見ない。またボサノバ演奏では、しなやかなグルーブとクールなサウンドを提供する。
中山英二、小島のり子、ジョージ大塚、などのグループで演奏活動中。
参加CDは、小島のり子「NORINOTE」。中山英二「Whirling Of The Wind」、木原健太郎「Inner Voice」、など。



大口純一郎(piano)

幼少時代はロンドンに在住し、クラシックに親しむ。
東京工業大学卒業後、1974年にプロ入り。以後、渡辺文男を始め数多くのグループで演奏。
1977年にはフランク・ウエスと共演したリーダーアルバム「OLD FOLKS」をリリース。またJAZZの活動に留まらず、加藤登紀子、小野リサのピアニスト、アレンジャーとして活躍するなど、多方面で才能を発揮。
2001年、リーダーアルバム「BIG SMILE」をリリース。リリカルで豊かな個性溢れるインプロビゼーションは高い評価を得ている。2002年発刊のジャズ批評113号「ピアノトリオ最前線」では、わずかな日本人ピアニストとして選出され「実力者として信頼される名手」と絶大な評価を得る。
現在も、自己のトリオ、峰厚介クィンテット、ラテンユニット「プルプリノス」他、写真家五海裕二とのコラボレーションなど新境地も開拓。全国のライブハウス、ホール、JAZZフェステバル等で個性溢れる演奏を披露し、精力的な活動を展開する、日本を代表するピアニスト。


澁谷盛良(bass)

群馬県渋川市出身。
高校生のときに、キャノンボール・アダレイの「サムシング・エルス」を聴き、以後ジャズに傾倒する。鈴木良雄、太田宏にベース奏法、理論を師事。
中村達也グループ、竹内直グループ、野口久和オーケストラ 、吉田正広グループ、福村博グループ、岡安芳明グループ、高橋知己グループ、大森明カルテット、ファンキー末吉チャイニーズ・ジャズバンドなどに参加するほか、寺下誠、五十嵐一生、椎名豊、宮の上貴昭、西直樹 、加藤崇之等多くのミュージシャンと共演。
アコースティックならではの音、を意識して、ベースを奏でている。響きのある太くて暖かい音色とには安定したピッチには定評がある。メロディアスなソロ、ニュートラルな自然体のベースは、いつのまにか聴衆の体を揺らし始める。
参加CDは、小島のり子「春の如く」「ノリノート」、関口祐二「Melodies Of Love」、ファンキー末吉「香港大夜総会」など。


水口泰邦(drums)

函館生まれ。 12歳の時、中学校の吹奏楽部に入部。それを期にドラムを始める。 15歳の時に渡米し、アメリカの高校と大学にてマーチングバンドやビッグバンドなどで 演奏する。 大学卒業後、英国の音楽専門学校DRUMTECHにて学び主席で卒業。 その後、Thames UniversityのPopular Music Preformance科に入学。 97年帰国。 現在はジャズをメインに都内および近郊のライブ・ハウスなどで幅広く演奏活動を行なっている。

フレキシブルでグルーヴィなドラマー。タイム感の良いしっかしとしたドラミング、たしかなテクニックで、全体像をイメージしながら音楽を構築していく。
バランス感覚やセンスが良く、音色も美しく心地よい。インスト奏者はもとより、ヴォーカルのサポートも数多く行っている。






二村希一(piano)

東京都渋谷区出身。20才頃から演奏の仕事を始める。鈴木明男クインテット、宮の上貴昭カルテット、リチャードパインバンド、遠山晃司トリオ、フランシス&ゾナスル、レイラコムサウダ−ジ、加藤崇之クインテット、松井洋クインテット、ジョン・ネプチューン、小島のり子カルテット、ミストラーダ等に参加。
現在、松尾明トリオ、テイクテン、Starlite Quartetの一員で伊勢秀一郎(tp)バンド、野間瞳(vo)バンド、竹内理美(vo)バンドなどでも演奏している。
深く美しい音色を持ち、サウンド・センスの巧さに、メロディアスでパワフルなアドリブに、聴衆も共演者も、いつまでもそのピアノに耳を傾けていたくなる。グルーヴィーなジャズはもちろんのこと、ブラジル音楽も愛してやまず、ボサノバ・チューンのアドリブも叙情的で素晴らしい 。
リーダーCDはクインテットによる「African Marketplace」。また、ジョン・ネプチューン、大橋美加、マーサ三宅、明田川荘之、などのCDにも加わっている。


鈴木 克人(bass)

神奈川県生まれ。
大学入学と同時にウッドベースを始める。新日本フィルハーモニーコントラバス奏者、石田常文氏 および、ジャズベーシスト、吉野弘志氏 に師事。
在学中より活動を始め、卒業後本格的にプロとしての活動を志し、現在は都内及び、近郊のライブハウスを中心に様々なセッションやレコーディングにも参加している。
現在は槙田友紀、酒井冴理、山岸笙子等のグループに参加。安定したビートとフレキシブルなソロワーク、暖かな音色で多くのミュージシャンから信頼が寄せられている。
参加CDは、小宅珠美「Two Base Hit」、槙田友紀「ことり」など。














小山彰太(drums)

北海道生まれ。早稲田大学文学部卒業。
大学入学と同時にクラブ活動として、モダンジャズ研究会に入部し、在学中、沢井原児、板谷博らとバンドを結成し、徐々にライブ活動を始める。
早稲田大学卒業後、大友義雄4、高瀬アキ3、板橋文夫3、池田芳夫ニューカルテットなとのバンドに参加し、プロのドラマーとしての経験を積む。1976年、森山威男の後を受けて、山下洋補トリオに入団し、坂田明と共に山下トリオの第二期黄金時代を支えた。1983年のトリオ解散まで7年間在籍、その間に数々のレコーディング、ツアー、ライブ活動を行う。山下トリオ解散後、武田和命のグループに参加、又、新生板橋文夫3にも在籍、その後、自己のグループ「ショータイム」の活動をはじめつつ、広木光一、清水末寿、佐山雅弘、THE北海道バンド、達磨、板谷博などのバンドを経て、現在、自己のユニット「一期一会」の活動とともに、板橋文夫をはじめ、松風鉱一、原田依幸、幽玄、初山博、等のグループで活躍している。
1997年に初のリーダーアルバム「一期一会イン山猫」、1998 年には、ソロドラムアルバム「無言歌」をリリース。


「LUSH LIFE」小島のり子

■日本酒を主なテーマにした、人気ジャズ・フルーティストの意欲作

ジャズ・フルート奏者として確固たる地位を確立している小島のり子の活躍はめざましい。年間100本を超えるライヴをこなしているというから、3日に一回はどこかでライブが聴けるというわけで、先日ぼくもギターとのデュオ・ライヴを聴き、ますます充実してきた彼女のフルートを堪能することができた。

1980年代から彼女のフルートを聴いてきた記憶があり、真面目で意欲的なプレイヤー、という印象が強い。1987年に自己のカルテットを結成して以来、コンサート、イベントをはじめ、都内や近郊のライヴ・ハウスを中心に演奏活動を続けており、いまやジャズ・フルートのトップをゆく一人として高く評価したい。

先日のライヴを聴いたときには、新しく購入したバス・フルートも吹いてみせてくれたが、その柔らかで豊かなサウンドは聴き物だった。彼女がいまもさまざまな音楽を研究し、新しいタイプのフルートも手がけ、日々進歩し続けているのが分かる。

彼女はこれまですでに3枚のリーダー・アルバムを出していて、本アルバムは4枚目に当たるが、今回のものは特に意欲的かつ興味深いアルバムになっている。収録曲のうちの7曲は、彼女が愛し続けてやまない日本酒のなかから7銘柄を選んで曲にしたものである。

じつはぼくの母は戦前の愛媛県は南予の造り酒屋の娘だったので、いつも我が家には日本酒の一升瓶が並んでいて、いつのまにか日本酒好き、酒好き人間になってしまった。彼女は味わいのある純米酒が好きというから、日本酒の愛好家としても本格派だ。ジャズ界に小島のり子のような日本酒好きがいるとは、ほんとうに嬉しくなってしまう。

 

■アルバムを聴く

「ラッシュ・ライフ」はデューク・エリントンとのコンビで有名だったビリー・ストレイホーンが作詞、作曲したものである。作曲されたのは1938年で、詩は10年以上後の1949年につけられた。曲のタイトルは”酔っぱらい人生”とか”呑んだくれ人生"といった意味で、日本酒をテーマにした本アルバムにはふさわしいタイトルだとおもう。

もう一曲のスタンダード「アイ・ヒア・ア・ラプソディ」は1940年にジョージ・フラゴスとジャック・ベイカーが作詞、作曲したもので、ぼくなど1950年にビリー・エクスタインなどの唄でよく聴いたアメリカのヒット・ソングだが、近年ジャズ・プレイヤーもよく演奏する印象的なメロディの佳曲だ。

上記二曲以外はすべて彼女のオリジナル。日本酒のそれぞれが持つ、味わいの素晴らしさと名称のユニークさを音で表現しようとして書きためた「名酒シリーズ」のいわば集大成となっている。

ぼくも純米酒好きなので、名酒のタイトルの面白さと演奏の素晴らしさを味わい尽くした。メロディの美しい佳曲が多く、日本的とも思える旋律と、西洋的な旋律やモードとの融合が感じられる個性的で印象に残る曲ばかりで、日本酒を飲んだときのように、とてもいい気分にさせてもらった。

またもう一曲「藤のかげ」は松尾芭蝉の連句「冬の日」コラボレーションから生まれたオリジナルだそうで、これも聴きもののひとつとなっている。曲作りの才能も特筆すべきだとおもう。

楽器の演奏は、まず音色の美しさに惹かれるが、小島のり子のフルートは音が美しいだけでなく、ふくよかで、とてもメロディックで色っぽい。アドリブもメロディとグルーヴを大切にしており、しみじみとした味わいとジャズならではの展開力を持っている。

そして、今回のアルバムは、ライヴ・ハウスやツアーのレギュラー・メンバーに加えて、ジャズ・シーンのトッププレイヤー、大口純一郎、二村希一、小山彰太らも加えて演奏されており、彼らとのインター・プレイも聴き所となっている。

 

岩浪洋三


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